肉離れと大腿骨疲労骨折

【肉離れ】
肉離れの多くは遠心性収縮(筋肉が伸ばされながら縮む動き)により、筋腱移行部を中心におこります。肉離れを起こしやすい部位としては、ハムストリングス(太もも裏)が一番多く、次いで大腿四頭筋(太もも前)、ふくらはぎ、股関節内転筋(内股)の順で発生します。診断は比較的容易で筋肉の圧痛、ストレッチ時の痛みで判断できます。予後については軽いものであれば1週間程度ですが、重傷になると6週以上かかります。初期のエコーやMRIで損傷程度をみれば予後が分かりますので、受傷後早期に医療機関を受診することをおすすめします。
【大腿骨疲労骨折との鑑別】
疲労骨折の中では比較的まれですが、完全骨折になると手術が必要になるため、なるべく早期に発見できるよう見落としてはいけない疾患です。
大腿骨頚部と骨幹部とどちらにも起こります。頚部の疲労骨折であれば股関節に痛みを感じ、骨幹部であれば大腿部や膝に痛みを感じます。ここで気を付けないといけないのが、大腿部の痛みだからといって、肉離れと自己診断しないことです。鑑別方法としては肉離れであれば大腿部の圧痛がはっきりあるのと、ストレッチ時の痛みもはっきり感じます。一方、疲労骨折の場合は片脚ケンケンをさせて骨に軸圧をかけたりfulcrum testといって骨を撓ませる力をかけると痛みを感じます。私もこの徒手検査で早期の大腿骨疲労骨折を何例か見つけていますので非常に有効な検査だと思われます。
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女性アスリートの場合は無月経とも関連しますのでそちらの治療と、骨密度の測定も必要になります。

4月からの新しい生活、慣れない中で色々故障も出てくると思いますが、我慢したり、自己判断せず、おかしいと感じたら、早めの受診を心掛けるようにしましょう。